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日産 リーフe+ 新型試乗!やっと航続距離を気にせず乗れるEVになった…中村孝仁

日産本社で試乗車を受け取る際、「現実的には満充電でどのくらい走れます?」と聞くと、「そうですねぇ300~350kmくらいじゃないかと思います」との答え。で、始動させて航続距離を見てみると408kmと出ていた。

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日産本社で試乗車を受け取る際、「現実的には満充電でどのくらい走れます?」と聞くと、「そうですねぇ300~350kmくらいじゃないかと思います」との答え。で、始動させて航続距離を見てみると408kmと出ていた。

ふむふむ、400km以上走れば立派なもんじゃない?と、本社を後にした次第。現状、日産『リーフ』には、従来からある40kwhのバッテリーを搭載したものと、今回試乗した新しい62kwhのバッテリーを搭載した2種類から選べるようになった。

とりあえず、週末だけちょっと遠出をしたいという向きには従来の40kwhでも十分使える。そして今回の62kwhのモデルは実際に使ってみて、これなら充電時間の問題はあるけれど、日常的にストレスなく使えると初めて思った。

◆ピュアEVは正直好きなクルマではなかった

元々性格的にチキンな僕は、走行しながら残存航続距離が1kmでも減るとアクセルを緩めてしまうEV恐怖症。それもこれも初期のEVのトラウマがそうさせるようだ。

ある意味EV近代史において最初に乗ったEVは、GMの『EV-1』というモデル。その気持ち良く圧倒的な加速力を誇ったモデルは、その面では素晴らしいと感じたのだが、フル加速をすると目に見えて残存電気量が減るのがわかるほどで、ガソリンと違って電気は空にしてしまうとその場で立ち往生するから、かなり計画的な行動をしないとダメだということをこの時知った。

その後、初めて初代日産リーフに乗った時も、満充電で200km走れますという触れ込みだったものの、実際にはその半分程度かな?というのが実感で、試乗会でも首都高速に乗ってぐっと加速したら、いきなり航続距離が90kmとなって慌てた記憶がある。だから運転中は常に航続距離とのにらめっこが続く。

そもそも、90kmなどという数値は、ガソリン車ならE、即ちエンプティ―のちょっと手前でほぼ燃料タンクが空の状態に等しい。だから精神衛生上甚だよろしくなく、ピュアEVは正直好きなクルマではなかった。それが前回試乗した40kwh仕様になって、初めて高速で遠出してみようかという心境になり、今回は遠出をしても(と言っても大した距離ではないが)、まだ充電の必要はないな…という余裕が生まれた。

◆行き当たりばったりで走れるリーフ

バッテリーの容量が増える=重量増は誰もがわかっていることだが、今回試乗してみて、40kwh車よりも160kgも重くなっているのに、現実的な加速感には何ら変化がなかったのには驚かされた。理由はモーターの出力を増やしているから。高性能化したというより、重さによるハンデをチャラにするためという印象だから、性能向上しているわけではないと思う。

JC08モードによる航続距離は570km。はっきり言う。日常使用でこの数値を出すことは絶対にない。エアコン、その他もろもろ電気を消費するものを使用しての走行では、やはりMax350kmというところが妥当な線と考えて良いと思う。それでも燃費の悪いガソリン車だって、その程度の航続距離しか持たないから、今回初めてガソリン車と比較できるレンジを持ったEVが誕生したといえよう。勿論テスラは除く…である。

因みにエアコンを切ると常にほぼ10km程度航続距離が延びる。前回のモデルは50km以上落ちたから、このあたりも顕著に進歩しているのかな?と思う。いざという時はエアコンを切ることで、10kmほど生き延びられる。

人にもよるだろうが、精神衛生上は(僕の場合)50kmを切ったら不安に押しつぶされる気がするので、実質的に走れる距離はさらに短くなる。コンピューターの計算を信じないわけではないけれど、今回も残存電池量が60%の時点で、一度充電した。たまたま高速走行上で、腹も減ったしPAにクィックチャージがあったのでそうしたまでだが、この62kwhのモデルになって、初めてこうした行き当たりばったりの走行が可能になったような気がするわけだ。この60%の時点で30分のクィックチャージをかけると、電池量は89%に増えた。だから、気が付いた時にまめに充電するだけで走っていられる。

◆大きなネガ要素はない。が値段は…

今回のモデルはボディ剛性を引き上げているそうだが、それが顕著に表れている印象はない。どうしても興味が行ってしまうのがeペダルによる走行。アクセルのコントロールひとつで自在に走れる簡便さは、現状では日産の独壇場。コツを掴めば、まずブレーキの必要性を感じない。実際今回も300km以上走ってみたが、ほとんどブレーキを踏んだ記憶がないほどである。

余談ながらeペダルを解除して、普通の走行モードで走ってみると、その余りにもスポンジーなブレーキフィールの悪さで、すぐにまたeペダル走行に戻してしまった。一方でこのeペダルを鬱陶しく感じるのは車庫入れの時。微妙にアクセルをコントロールしたいのに、離せばすぐに止まってしまうから、動きがぎこちなくなる。

まあ、大きなネガ要素はない。シートをひとつ倒さないとラゲッジスペースにゴルフバックが入らないという小さな不満もあるが、これなら時々電気自動車に乗ってみたいという欲求も湧いてきた。ただし、試乗車リーフe+ Gという今回の試乗車のお値段、472万9320円。どうよ、これ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
おすすめ度:★★★★

中村孝仁(なかむらたかひと)AJAJ会員
1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、その後ドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来42年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

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《中村 孝仁@レスポンス》

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